生活・産業のインフラとして安定した需要があり、就業先として人気なのが電力・ガス業界です。公共性を備えながらも、小売自由化で多くの企業が参入し、競争が激しくなっています。巨大な設備やインフラを維持し、運営するための組織や仕事は、周辺産業を含めて多くの雇用を抱えていますが、外からは見えにくい構造です。国際的な潮流で、再生可能エネルギーの拡大、環境問題への対応、災害に対するリスク管理など、企業としてのコンプライアンスもかつてなく重視されています。持続可能な成長のために、また国際情勢の影響を抑えるために、1つの資源に依存しないエネルギーミックスは国家的な戦略です。自由化が進み、送発電分離へと規制が動く中、国民生活を支える電力・ガスはこれからも安全で安定に供給され続けるのか、業界のしくみと仕事、そして将来の展望がわかります。
(こんな方におすすめ)
・電力・ガス業界に就職/転職を考えている人
・電力・ガス業界の取引・協業関係者
(目次)
Chapter 1 日本のエネルギー事情
01化石燃料由来のエネルギーから再生可能エネルギーへのシフト
02エネルギーミックスなどにより再エネ比率を高めることが必要
03再エネの利用率を高め持続可能な社会の実現を目指す
04安全保障やリスク分散のためのエネルギー多様化と自給率向上
05ガスや水力、石炭、石油を経てエネルギーの多様化と省力化へ
06自由化と規制緩和により価格やサービスが向上
07温室効果ガスの排出削減に向け化石燃料から再エネへシフト
08環境保護と安定供給に優れた再エネ利用
09国際情勢や経済動向が生み出すエネルギー需要の変化
10エネルギー業界でも重要視されるSDGsとESG投資
Chapter 2 電力業界の基礎知識
01電気の正体は物質から飛び出した電子
02発電はさまざまなエネルギーを電気エネルギーに変えること
03電気事業の始まりと発電のエネルギー源の変遷
04時代とともに用途が変わり生活や産業に不可欠な電気
05電力業界の主な柱は発電、送配電、小売の3つ
06自由化により競争が激化する電力業界
07電気を発電して消費者に届ける電力業界の主なプレーヤー
08高度経済成長による需要増大と震災以降の需要減少
09総括原価方式からの電気料金の算定方式の変化
10化学反応で自由電子を発生させ充放電を行う蓄電池
11電力需給のバランスは「同時同量」が基本
Chapter 3 電力関連のビジネスのしくみ
01電力取引の安定化のため発展してきたJEPX
02地域独占から自由化されるものの依然として強力な10電力
03自由化による新規参入で競争が激化する新興電力会社
04電気の地産地消は脱炭素化や地方創生に貢献
05水力や火力から再エネへと時代とともに変化する発電方式
06自由化後も公益性が求められる送配電事業
07既存事業の強みを生かしてセット販売などを展開する電気小売
08新しいビジネスモデルとして普及が進むPPA
09電力需給バランスを調整する司令塔のアグリゲーター
10EVのさらなる普及に不可欠な充電インフラの整備
11再エネ普及の段階的措置として市場動向を取り入れたFIP制度
12FIT満了により活性化するプロシューマーによるビジネス
Chapter 4 電力会社の仕事と組織
01小売と発電は競争事業になり送配電は非競争事業として独占
02発電所の運用や点検とともにゼロエミッション火力にも挑戦
03安定した電気を安全に届けるのが送電・変電・配電の使命
04需給計画を的確に立て需給が常に一致するよう監視
05電力システムと電力網を支える発電所と再エネ発電設備の連携
06日本では電気設備全般の「自主保安」が原則
07多様な技術開発で持続可能なエネルギーインフラを構築
08国内ではEV充電インフラ事業、海外では発電事業を積極的に展開
09事故で6基が廃炉、廃炉作業(解体・撤去)は継続中
10業界での業務範囲拡大には多岐にわたる資格取得が不可欠
Chapter 5 ガス業界の基礎知識
01日本の経済発展を支えてきたガス事業
02明かりから熱源・動力源へ、そして高効率化するガスの変遷
03多数のステークホルダーで成り立つガス業界
04都市ガスとLPガスを合わせ約9兆円の市場規模
05家庭、商業、工業、自動車などに使われるガス
06海外から原料を輸入し国内でガス製造を行う
07安全に供給する都市ガス供給網とローリー供給、LPガス配送網
08ガス事業法と液化石油ガス法での規制と自由化政策
09ガス事業の最優先事項である安全性の確保
10ガスを安全・安心に使うための基礎知識
11クリーンなエネルギー供給で地球環境に貢献
12地域の経済と文化・スポーツの活性化を担うガス事業者
Chapter 6 ガス関連のビジネスのしくみ
01都市ガス業界をリードする東京ガスと大阪ガス
02M&Aで事業を拡大する地域のガス会社
03電力自由化より少ないガス自由化の新規参入者
04エネルギーの安定供給に取り組む国策企業3社
05バリューチェーンビジネスとLNG冷熱を活用するビジネス
06公平性が進む都市ガス輸送と効率化が進むLPガス配送
07新しい商品・サービスを開発して多角化するガス小売
08都市ガス大手の主導で日本から世界のガス機器開発へ
09初期費用ゼロのESCOをエネルギーサービスへ応用
10縮小する国内ガス事業から海外ビジネスに活路
11大阪ガスの進取の気性に学ぶビジネスの多角化
12東京ガスのビジョナリー経営に学ぶ脱炭素ビジネス
Chapter 7 ガス会社の仕事と組織
01事業拡大に応じて基本構成からグループ体制へと変化
02共通する経営戦略は基盤強化、安定供給、多角化、脱炭素化
03原料を輸入に頼る日本では安定・安価・柔軟な調達が必要
04日頃から緊急時対応訓練を行う安全・安定供給が使命のガス製造
05都市ガス供給の9つの仕事とLPガス配送の3つの方式
06需要開拓で磨かれたガス事業者のマーケティング力
07ガス原料の変化により蓄積したさまざまな技術を他分野へ応用
08ガス機器の開発からプラットフォームの開発へ
09ガス周辺と「飛び地」の2領域による事業開発
10ORから分析を深化させたガス会社のデータ分析
11オープンイノベーションによる技術と事業の開発が活性化
12ガス業界の基本資格と個別部門で必要な資格
Chapter 8 エネルギーの新時代
Chapter 9 未来の展望と課題
(こんな方におすすめ)
・電力・ガス業界に就職/転職を考えている人
・電力・ガス業界の取引・協業関係者
(目次)
Chapter 1 日本のエネルギー事情
01化石燃料由来のエネルギーから再生可能エネルギーへのシフト
02エネルギーミックスなどにより再エネ比率を高めることが必要
03再エネの利用率を高め持続可能な社会の実現を目指す
04安全保障やリスク分散のためのエネルギー多様化と自給率向上
05ガスや水力、石炭、石油を経てエネルギーの多様化と省力化へ
06自由化と規制緩和により価格やサービスが向上
07温室効果ガスの排出削減に向け化石燃料から再エネへシフト
08環境保護と安定供給に優れた再エネ利用
09国際情勢や経済動向が生み出すエネルギー需要の変化
10エネルギー業界でも重要視されるSDGsとESG投資
Chapter 2 電力業界の基礎知識
01電気の正体は物質から飛び出した電子
02発電はさまざまなエネルギーを電気エネルギーに変えること
03電気事業の始まりと発電のエネルギー源の変遷
04時代とともに用途が変わり生活や産業に不可欠な電気
05電力業界の主な柱は発電、送配電、小売の3つ
06自由化により競争が激化する電力業界
07電気を発電して消費者に届ける電力業界の主なプレーヤー
08高度経済成長による需要増大と震災以降の需要減少
09総括原価方式からの電気料金の算定方式の変化
10化学反応で自由電子を発生させ充放電を行う蓄電池
11電力需給のバランスは「同時同量」が基本
Chapter 3 電力関連のビジネスのしくみ
01電力取引の安定化のため発展してきたJEPX
02地域独占から自由化されるものの依然として強力な10電力
03自由化による新規参入で競争が激化する新興電力会社
04電気の地産地消は脱炭素化や地方創生に貢献
05水力や火力から再エネへと時代とともに変化する発電方式
06自由化後も公益性が求められる送配電事業
07既存事業の強みを生かしてセット販売などを展開する電気小売
08新しいビジネスモデルとして普及が進むPPA
09電力需給バランスを調整する司令塔のアグリゲーター
10EVのさらなる普及に不可欠な充電インフラの整備
11再エネ普及の段階的措置として市場動向を取り入れたFIP制度
12FIT満了により活性化するプロシューマーによるビジネス
Chapter 4 電力会社の仕事と組織
01小売と発電は競争事業になり送配電は非競争事業として独占
02発電所の運用や点検とともにゼロエミッション火力にも挑戦
03安定した電気を安全に届けるのが送電・変電・配電の使命
04需給計画を的確に立て需給が常に一致するよう監視
05電力システムと電力網を支える発電所と再エネ発電設備の連携
06日本では電気設備全般の「自主保安」が原則
07多様な技術開発で持続可能なエネルギーインフラを構築
08国内ではEV充電インフラ事業、海外では発電事業を積極的に展開
09事故で6基が廃炉、廃炉作業(解体・撤去)は継続中
10業界での業務範囲拡大には多岐にわたる資格取得が不可欠
Chapter 5 ガス業界の基礎知識
01日本の経済発展を支えてきたガス事業
02明かりから熱源・動力源へ、そして高効率化するガスの変遷
03多数のステークホルダーで成り立つガス業界
04都市ガスとLPガスを合わせ約9兆円の市場規模
05家庭、商業、工業、自動車などに使われるガス
06海外から原料を輸入し国内でガス製造を行う
07安全に供給する都市ガス供給網とローリー供給、LPガス配送網
08ガス事業法と液化石油ガス法での規制と自由化政策
09ガス事業の最優先事項である安全性の確保
10ガスを安全・安心に使うための基礎知識
11クリーンなエネルギー供給で地球環境に貢献
12地域の経済と文化・スポーツの活性化を担うガス事業者
Chapter 6 ガス関連のビジネスのしくみ
01都市ガス業界をリードする東京ガスと大阪ガス
02M&Aで事業を拡大する地域のガス会社
03電力自由化より少ないガス自由化の新規参入者
04エネルギーの安定供給に取り組む国策企業3社
05バリューチェーンビジネスとLNG冷熱を活用するビジネス
06公平性が進む都市ガス輸送と効率化が進むLPガス配送
07新しい商品・サービスを開発して多角化するガス小売
08都市ガス大手の主導で日本から世界のガス機器開発へ
09初期費用ゼロのESCOをエネルギーサービスへ応用
10縮小する国内ガス事業から海外ビジネスに活路
11大阪ガスの進取の気性に学ぶビジネスの多角化
12東京ガスのビジョナリー経営に学ぶ脱炭素ビジネス
Chapter 7 ガス会社の仕事と組織
01事業拡大に応じて基本構成からグループ体制へと変化
02共通する経営戦略は基盤強化、安定供給、多角化、脱炭素化
03原料を輸入に頼る日本では安定・安価・柔軟な調達が必要
04日頃から緊急時対応訓練を行う安全・安定供給が使命のガス製造
05都市ガス供給の9つの仕事とLPガス配送の3つの方式
06需要開拓で磨かれたガス事業者のマーケティング力
07ガス原料の変化により蓄積したさまざまな技術を他分野へ応用
08ガス機器の開発からプラットフォームの開発へ
09ガス周辺と「飛び地」の2領域による事業開発
10ORから分析を深化させたガス会社のデータ分析
11オープンイノベーションによる技術と事業の開発が活性化
12ガス業界の基本資格と個別部門で必要な資格
Chapter 8 エネルギーの新時代
Chapter 9 未来の展望と課題