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新着記事

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2024年10月30日

フェイクニュースを哲学する──何を信じるべきか (岩波新書 新赤版 2033) 山田 圭一 5つ星のうち3.4 4 新書 ¥990

他人の言葉、うわさ、専門家の発言、マスメディアの報じるニュース、ネット発のニュース、あるいは陰謀論……、私たちは瞬時に莫大な情報を手にする一方、時に何を信じたらいいのか、わからなくなってしまう。本書では、「知る」ことを哲学的に考察し、「真理を多く、誤りを少なく」知るための方法、そしてその意味を問う。

目 次

 まえがき

序 章 フェイクニュースとは何か
 新たな事態が生じている
 真実か否か
 正直か否か
 定義ではない明確化
 なぜ問題なのか
 真理の価値って何だろう
 真理を気にかけることの価値

第1章 他人の言っていることを信じてもよいのか
 リアルとネット
 確かなものって何だろう
 可謬主義と不可謬主義
 証言の認識論
 証言だけでは不十分(還元主義)
 証言だけで十分(非還元主義)
 認識的な自律と依存
 特定の証言を信頼する条件
 聞き手は何をすべきか
 ネット空間での人格の同一性
 モニタリングができないネット空間
 政治的な動機
 経済的な動機
 面白がらせたいという動機
 評価可能な能力条件とは
 ネットの証言を取り巻く不透明さ
 認識目標の再点検

第2章 うわさは信じてよいものか
 信じてはいけないものの代表?
 うわさとは何か
 オルポートの実験
 認知的な歪み
 うわさは信じてもよい(コーディの反論)
 判断を保留する意味
 ネット上のうわさは信じてよいのか
 ワンクリックで伝わる功と罪
 再投稿における保証
 情報源の信頼性に対するリスク
 理解と納得の共有
 感情の正当化と共有
 うわさ話を楽しむ
 自由の制限
 うわさを楽しむ条件

第3章 どの専門家を信じればよいのか
 専門家不信
 専門知についての三つの困難
 論証の仕方
 過去の証言の記録
 利害関心とバイアス
 同意する専門家の多さ
 信念形成ルートの独立性
 メタ専門家による同意
 他の専門家による査定
 査読制度
 認識の基礎としての制度
 困難をどう克服するか
 知的な謙虚さ
 専門家への信頼は取り戻せるか

第4章 マスメディアはネットよりも信じられるのか
 インターネットメディアの登場
 情報の門番
 マスメディアの理想と現実
 査読制度との類比は成り立つか
 マスメディアを信頼する根拠
 信頼性への反論
 メディアの評価の細分化
 陪審制度との類比は成り立つか
 証言選別の妥当性
 多様性の認識的価値
 インターネットのフィルタリング問題
 フィルターバブルの認識論
 エコーチェンバーの認識論
 認識バブルに陥らないために

第5章 陰謀論を信じてはいけないのか
 ポパー、そしてピグデンの考える「陰謀論」
 不合理ではない 社会における開放性
 歴史学の陰謀論
 心理学の陰謀論
 カッサムによる批判
 知識を失わせる
 政治的プロパガンダ
 反証不可能性
 三つの対処法

終 章 真偽への関心は失われていくのか

 あとがき
 参考文献
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フランスの不思議なアンティークコレクション 心くすぐる骨董品が並ぶアトリエや個人美術館 マラン・モンタギュ 5つ星のうち5.0 2 大型本 ¥3,520

マラン・モンタギュが案内する、古き良きフランスの美しいコレクションを紹介した名著が日本語版に

 本書はフランススタイルが持つ美しさを紹介するビジュアルブック。フランスには古から息づく伝統工芸や、アンティークの中にも現代の息吹が感じられる建築物など、現地でしか味わえない美しい文化があります。案内するのはパリで自身の名前を冠したライフスタイルブランドが日本でも話題の、マラン・モンタギュ。フランスのさまざまな場所まで足を運び、そこで見つけた素晴らしいビンテージ品や貴重なオブジェを、それぞれの持ち主が生み出すインスピレーションとともに美麗な写真で紹介します。
 隅々まで眺めたくなる、時代を超越した光景。フランスを愛する全てのかたに贈ります。

●著者 マラン・モンタギュ
世界中を旅しながらイラストレーター兼デザイナーとして活躍。2020年に自身の名を冠したライフスタイルブランド「マラン・モンタギュ」を立ち上げ、パリ市内に路面店をオープン。パリへの敬意と愛が込められた数々のアイテムはフランス国内にとどまらず韓国やアメリカでも高い人気を誇っており、日本では2024年より伊勢丹新宿店「伊勢丹シード」にて、待望の常設取り扱いがスタートした。
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私たち一人ひとりのための国際人権法入門 申 惠丰 5つ星のうち5.0 1 単行本(ソフトカバー) ¥2,090

日本で近年実際に起きた事件や人権問題をケーススタディで取り上げ、生きがたさや理不尽さの要因を国際人権法の視点から考察。
・奨学金の返済に苦しむ学生 (自殺の動機にも)
・恐怖で抵抗できず性暴力を受けた女性 (刑法改正で加害者処罰が可能に)
・所属事務所の社長からの性暴力に耐え続けたタレント (「ジャニーズ事務所事件」)
・「家事やってほしければ俺くらい稼いで来い」と夫に言われ、離婚を考える女性(性別役割分担と女性差別)
・民族差別的な文書を会社内で配布され、苦痛を感じる在日コリアン女性 (「フジ住宅裁判」)
・DV被害で警察に相談したら入管に収容され、その後体調が悪化して亡くなってしまったスリランカ人女性 (「ウィシュマさん事件」)
・輸出規制に違反したとの事件を捏造されて逮捕され、執拗に自白を強要された会社の社長 (「大川原化工機事件」)

さらに、「ビジネスと人権」など国際人権法を実社会に生かすために役立つコラム7本を収録。
「こんなのおかしくない?!」と思ったとき、国際人権法はあなたを守る味方になってくれるかもしれません。
前著『友だちを助けるための国際人権法入門』につづく、国際人権法を実践的に使いこなすためのガイドブック第2弾!

【目次】
第1章 学ぶ権利を守る―教育のために予算充てる国の義務
case1 大学に行くために奨学金を借りたが、返済のめどが立たないAさん

第2章 同意のない性交は犯罪―性暴力被害の実情に応じた2023年の刑法改正
case2 抵抗して殺されたら、という恐怖で逆らえないまま、意に反する性交をさせられてしまったBさん

   ▶コラム@:人権条約に基づく報告制度と個人通報制度

第3章 ビジネスと人権―性的搾取の上に成り立つビジネスは許されない
case3 タレント事務所の社長から性暴力を受けたものの、タレントとして仕事を得るために黙って耐えていたCさん

   ▶コラムA:企業の人権尊重責任は国家から独立したもの……アンドレア・シェンバーグ

   ▶コラムB:責任ある企業行動として求められる人権デュー・ディリジェンスと……ブレッシング佳純

   ▶コラムC:自分の身体を守るための性教育は、人権教育の一環

第4章 家事労働のかたよりと女性の権利―経済的・社会的平等と家事労働分担は車の両輪
case4 「家事をやってほしければ俺くらい稼いで来い」と夫に言われるDさん

第5章 民族的差別を受けない権利―会社による差別をやめさせるには case5 中国人や朝鮮・韓国人を侮蔑する暴言や文書配布が社内でくり返され、そのような職場環境に苦痛を受けている在日コリアンの社員Eさん

   ▶コラムD:差別禁止法と国内人権機関

   ▶コラムE:公人によるヘイトスピーチや差別発言の問題性

第6章 外国人の人権―外国人でも、在留資格がなくても、国が守るべき人権がある
case6 在留資格を失ったために入管収容施設に収容された後、体調を悪化させ、病院に連れて行ってももらえずに死亡してしまったFさん

第7章 刑事手続における人権―経済安保の名による人権侵害
case7 生物兵器に転用可能な機械を許可なく輸出したとして逮捕・起訴され、否認したために約11か月間も勾留された会社社長のGさん
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人生と闘争:清水幾太郎の社会学 品治 佑吉 5つ星のうち2.5 2 単行本 ¥4,290

「社会学は人生から生まれ、人生へ帰っていく」

清水幾太郎ほど毀誉褒貶のある人物はいない。
東京帝国大学社会学研究室からの「破門」、マルクス主義を標榜しての社会学攻撃、進歩的文化人・安保同伴知識人として活躍、そして「転向」と核武装論……
しかしながら、清水は社会学者としての長いキャリアにわたって、必ずしも場当たり的に翻身を繰り返していたわけではない。その膨大な業績を改めて振り返る時、いくつかの重要な主題によって貫かれていることを見出すことができる。
とりわけ、本書が注目するのは、彼が自伝の執筆を通じて、「人生」を語る社会学者であったという点である。清水は自身の晩年期においてではなく、むしろそのキャリアの盛期を通じて、繰り返し自身の自伝を書き連ねてきた。
さらに興味深いのは、社会学的な著述においても、しばしば回想風の叙述スタイルを採用していることである。これは単に自分語りが好きだったわけではなく、清水にとって社会学とは、人それぞれの人生のなかの「闘争」を捉える試みであったことによる。「社会学は人生から生まれ、人生へ帰っていく」という言葉がなによりそのことを語っている。
清水へのまったく新しいアプローチ!

[目次]
第I章 問題設定−−清水幾太郎と社会学
 〇 はじめに
 一 問題の所在−−社会学と「人生」
 二 人生の中の闘争
 三 先行研究・議論の概観
 四 視角、対象と方法
第II章 ある社会学者の出発
 一 社会学との邂逅
 二 青年論へ−−「社会学青年」とともに
 三 小括
第III章 生きた闘争の把握
 一 公私区分の再検討−−往還とその動態
 二 生存の要求とその諸形態−−『流言蜚語』(一九三七・一二)
 三 倫理学と闘争−−「競闘」(一九四一・一二)
 四 小括
第IV章 家族−−生きるという闘いの場
 一 清水の家族道徳論批判
 二 清水の家族集団論
 三 小括
第V章 「人生」を語り始める清水幾太郎
 一 若き社会学者の自伝
 二 人生を語る社会学
終章 意義と展望
 あとがき
 人名索引/文献/写真出典/註
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マンガ認知症【施設介護編】 (ちくま新書 1814) ニコ・ニコルソン , 佐藤 眞一他 5つ星のうち5.0 4 新書 ¥1,034

認知症の施設介護の不安を吹き飛ばす!
累計10万部突破『マンガ 認知症』シリーズ最新作!


大好きな祖母が認知症になってしまい、母と二人で介護に取り組むマンガ家、ニコ。在宅介護が限界を迎えて施設に入居してもらったものの、祖母の認知症の症状がみるみる悪化していきました。ふたりはしょっちゅう呼び出され、かかる費用は月40万円……!?
じつは、認知症の人には「向かない施設」があるんです。
「施設介護の始めどきって?」
「この行動は本人からのSOS?」
「職員さんとどう話せばいいの!?」
「施設で最期を迎えるのはかわいそう……」
介護事業を立ち上げて30年のコジマさんと認知症の心理学の専門家・サトー先生が、認知症の施設介護の不安を解きほぐします。

スペシャルゲスト・樋口直美(『誤作動する脳』他)
番外編「レビー小体型認知症ってなんですか?」も収録!



【目次】
序章 在宅介護を続けるべきか不安です
認知症とはなにか/ICD−11の診断基準/認知症とその介護をめぐる状況/在宅介護の限界はいつか

第1章 どの施設が合っているのかわからず不安です(前編)
ニコ家の状況について/家族が認知症になったら/ケアマネには「事実」を伝える/施設を探す

第2章 どの施設が合っているのかわからず不安です(後編)
施設とすまい/介護老人保健施設(老健)と介護医療院/グループホーム(認知症対応型共同生活介護)の現実/介護付き有料老人ホーム(有料)/特別養護老人ホーム(特養)/サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)はサービスなし?/なぜサ高住は高いのか?/「死んだ魚の目」に注意

第3章 本人が施設を嫌がっているのではないかと不安です
入居時不適応で起きる周辺症状/「帰りたい」と言うのはなぜ?/言葉が荒くなるのは、職員との相性が悪いから?/認知症の記憶障害の仕組み/虐待の兆候は介護職員同士の会話にある/入居時不適応はSOSでもある

第4章 施設とのつきあい方がわからなくて不安です
「施設に入れてしまった」と思わない/誰に話せばいいのか/施設で問題を起こしたらどうなる?/お金を勝手に使われている気がします/食事の悩み、おやつの差し入れ/差し入れよりも喜ばれること/しょっちゅう呼び出されたらどうする?/施設との適切な距離感とは?/全員参加型劇場をつくろう

第5章 この罪悪感が消えるのか不安です
入居半年後以降の周辺症状/学習性無力感に陥った人の特徴/本人の「望みが叶う」体験をする/サトー流、介護施設との付き合い方/面会したってどうせわからない?

第6章 自分の老後が不安です
介護保険はどう変わってきたのか/複雑すぎる介護保険の仕組み/お金がなくなったらどうなる?/在宅介護はできるのか/人手不足がとまらない/みんなで立ち上がる

第7章 不幸な最期にならないか不安です
入院することになったら?/余命が残り少ないと言われたら?/余命が不明の場合は?/「えん」での看取り/ピンピンコロリ信仰、ふざけるな!/歳をとっていく自分を肯定しよう/人生も介護も、つらいけどおもしろい/いい施設はいい職員がつくっている

番外編 レビー小体型認知症ってなんですか? <ゲスト 樋口直美>
レビー小体型認知症と診断されるまで/レビー小体型認知症とはなにか/レビー小体型認知症の診断/低下する認知機能の種類と困りごと/幻視があっても大丈夫/幻視への対応は?/一緒に工夫を考えよう/薬と上手に付き合おう/一緒に笑い合って人生を楽しもう

番外編 前頭側頭型認知症ってなんですか?
前頭側頭葉変性症から生じる三つの認知症/初老期にあらわれやすい/本能的な欲求があらわれる/アダム・スミスから考える/いつもの行動を利用する/最適解はないけれど……

あとがき ニコ・ニコルソン
あとがき 佐藤眞一
あとがき 小島美里
おすすめの本
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自然環境医学―地球の総合医をめざして 中嶋 悟 単行本(ソフトカバー) ¥2,200

地球の総合医をめざし「自然環境医学」という新しい分野を提案
人類の生存と持続可能な開発目標(SDGs)のためには、今や人間の周辺のみならず自然環境全体の健康の維持が不可欠である。
本書では宇宙・地球・生命の起源と進化そして未来を概観し、地球の自然環境のしくみを解説。また、人間の健康状態と病気にあたる自然環境の現状と災害や汚染などを、火山、地震、土砂、気象、大気、水、土・岩石、都市環境などで具体的に俯瞰。そうして「自然環境の聴診器」の著者自身による開発と、自然環境の診断と推移予測手法を紹介する。
自然環境の健康を守る「自然環境医学」とは何か。ヒトの病気にあたる自然災害や環境汚染を極力予防し、また軽減し、事故にあたる人為的な災害や汚染などを防止するということではないか。ヒトの医学でいう「薬による治療」や「手術」、「臓器移植」などの人工的なものは極力避け、自己修復作用、自浄作用などを活かし、自然環境の寿命そのもの(天寿)を全うすることをめざしたい。そのためには、まず自然のしくみを理解し、現状を定量的に把握し、健康状態をモニター(すなわち健康診断)し、その推移・経過観察する。「自然環境医学」は、まだ始まったばかりの分野である。

【目次】
まえがき:自然環境医学の試み

第T編 宇宙・地球・生命の進化と自然環境
 第1章 宇宙・太陽系の進化
 第2章 地球・生命の進化
 第3章 自然環境の変動
 第4章 地球と人類の未来
  4.1. 近未来の予測
  4.2. 長期予測
  4.3. 自然環境の過去と未来

第U編 地球と自然環境のしくみ
 第5章 地球の構造
 第6章 岩石圏(マントル・地殻)
 第7章 土壌圏
 第8章 水圏
 第9章 大気圏
 第10章 生物圏

第V編 自然環境の健康と病気
 第11章 地球表層物質循環
 第12章 火山活動と災害
  12.1. 火山活動
  12.2. 火山災害
  12.3. 火山噴火の時間スケールの見積もり
  12.4. 火山噴火の予測と防災
 第13章 地震活動と災害
  13.1. 地震活動
  13.2. 地震の発生回数・間隔
  13.3. 地震の発生機構
  13.4. 地震のモニタリングと予測
  13.5. 地震防災
 第14章 河川の氾濫
  14.1. 集中豪雨による水害
  14.2. 河川氾濫警報と避難
  14.3. 今後の治水対策
 第15章 土砂災害
  15.1. 土砂災害の頻度と事例
  15.2. 土砂災害の予測
  15.3. 土砂災害の起こり方のまとめ
  15.4. 土砂災害の防災・減災
 第16章 気象災害
  16.1. 気象災害の種類
  16.2. 台風
  16.3. 集中豪雨
  16.4. 気象予測(天気予報の数値計算)
  16.5. 気象災害の予測
 第17章 気候変動
  17.1. 気候モデル
  17.2. 温室効果
  17.3. 気候フィードバック
  17.4. 気候の予測
  17.5. 地球温暖化・寒冷化の影響
  17.6. 二酸化炭素の地下貯留(CCS)
 第18章 大気圏の汚染
  18.1. 酸性雨
  18.2. 光化学スモッグと四日市ぜんそく
  18.3. オゾンホール
  18.4. エアロゾル
  18.5. アスベスト(石綿)
  18.6. PM2.5
  18.7. 大気汚染物質広域監視システム「そらまめくん」と大気汚染予測システムVENUS
 第19章 水圏の汚染
  19.1. 水汚染指標:化学的酸素要求量(COD),生物学的酸素要求量(BOD)と亜硝酸
  19.2. 河川水の水質検査:北海道札幌市豊平川の例
  19.3. 海域の汚染:三重県英虞湾の例
  19.4. 地下水(+土壌)の汚染
   19.4.1. 重金属(鉱山排水,カドミウム,水銀)
   19.4.2. 有機塩素化合物(テトラクロロエチレンなど)
  19.5. 上水と下水の処理
   19.5.1. 浄水場での水処理
   19.5.2. 水処理凝集剤の働き
   19.5.3. 下水場での水処理
 第20章 土壌・岩石圏の汚染
  20.1. 農地の残留農薬とダイオキシン類:九州水田土壌の例
  20.2. 一般ごみの分別と焼却処理:大阪府吹田市の例
  20.3. 一般ごみ焼却処理によるダイオキシン汚染:大阪府豊能郡の例
  20.4. 一般ごみの処分:ごみ処分場
   20.4.1. 北海道札幌市の例
   20.4.2. 東京都の例
   20.4.3. 近畿2府4県(大阪湾)の例
  20.5. 産業廃棄物の処理・処分
  20.6. 放射性廃棄物の処理・処分
  20.7. 高レベル放射性廃棄物処分の安全評価(未来予測)
  20.8. 土壌・岩石圏汚染の今後
 第21章 都市環境(インフラ)の劣化
  21.1. コンクリートの自然環境での劣化
 第22章 人口と食糧
  22.1. 世界の人口
  22.2. 世界の食糧
 第23章 感染症(パンデミック)
  23.1. 地球規模での感染症
  23.2. 感染症への対策(ワクチン)

第W編 自然環境を定量化する科学
 第24章 宇宙・地球科学
 第25章 物理学
 第26章 化学
 第27章 生命科学
 第28章 複雑系科学
  28.1. フラクタル
  28.2. 自己組織的臨界状態
  28.3. カオス
  28.4. 複雑系科学はどこへ行く?
 第29章 総合自然科学・総合理工学

第X編 自然環境のモニタリング・診断・修復
 第30章 自然環境のリモートセンシング
  30.1. 全地球測位システムGPS
  30.2. 地理情報システムGIS
  30.3. 電磁波の分類
  30.4. リモートセンシングに利用される電磁波とプラットフォーム
  30.5. リモートセンシングによる気象災害と大気汚染の予測
  30.6. リモートセンシングによる農業調査・自然環境調査
  30.7. 地理情報システムGIS による自然環境調査
 第31章 地下探査
  31.1. 音波探査
  31.2. 電気探査
  31.3. 地中レーダー
  31.4. 放射能探査
 第32章 非破壊検査
  32.1. 放射線検査
  32.2. 音波検査
  32.3. 電気検査
  32.4. 近赤外検査
  32.5. 核磁気共鳴(NMR)検査
 第33章 「自然環境の聴診器」の開発
  33.1. 携帯型可視・近赤外分光計測器
   33.1.1. 分光測色計で地球の顔色をはかる
   33.1.2. 携帯型分光測色計の開発
   33.1.3. 高速道路工事現場での測定
   33.1.4. 携帯型可視・近赤外分光計の開発
   33.1.5. 農地(圃場)の土の現場測定
  33.2. 顕微可視・蛍光・ラマン分光装置
   33.2.1. 顕微可視・蛍光分光装置とウラン鉱物
   33.2.2. 顕微可視・蛍光・ラマン分光装置の開発
    33.2.2.1. 花崗岩の風化・変質
  33.3. 赤外分光法
   33.3.1. 減衰全反射赤外分光法(ATR-IR)
   33.3.2. 顕微赤外分光法
    33.3.2.1. 赤外分光・水晶振動子微小天秤法・相対湿度制御法(IR/QCM/RH法)
    33.3.2.2. 粘土への水吸着
    33.3.2.3. 水酸化鉄へのフタル酸吸着
  33.4. 可視・近赤外分光モニタリング
  33.5. 音波スぺクトロスコピー
  33.6. 電気インピーダンス・スぺクトロスコピー
 第34章 自然環境の時間変化の追跡
  34.1. ミニトマトの熟成過程の追跡
  34.2. モミジ葉の紅葉過程の追跡
 第35章 自然環境の時間変化の模擬実験
  35.1. モミジ葉の加熱実験(クロロフィルの減少速度)
  35.2. 腐植物質の生成・分解速度
  35.3. 岩石風化の律速過程と時間スケール(花崗岩の例)
 第36章 自然環境変化の予測
  36.1. 物質移動学
   36.1.1. 流体の流れ(移流)
   36.1.2. 拡散
   36.1.3. 地層中の物質移動と環境汚染
   36.1.4. 地球物質中の様々な拡散係数
  36.2. 反応速度論
   36.2.1. 反応次数と速度定数
   36.2.2. 反応速度の温度依存性
   36.2.3. ウランの沈殿速度
   36.2.4. 自然界の1次反応速度定数
 第37章 自然環境の修復

おわりに:自然環境医学のすすめ

引用・参考文献
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ルポ フィリピンの民主主義──ピープルパワー革命からの40年 (岩波新書 新赤版 2032) 柴田 直治 5つ星のうち5.0 4 新書 ¥1,100

アジアや東欧の民主化の先駆けとなったピープルパワー革命から約40年。国を追われたマルコスの息子がいまや大統領となり、独裁時代の記憶が抹消されつつある。メディア弾圧とフェイクニュースが横行する現在、フィリピンの民主主義の姿とは。現地在住のジャーナリストが長年の取材をもとに描き出す、渾身のルポ。

目 次

序 章
 三六年ぶりの凱旋
 交わることのない被害者と支援者
 アジアの民主化の先駆けがいま
 『自由からの逃走』か

第1章 フィリピンの「発見」から独立、独裁まで
 マゼランの到着からスペイン、米国、日本の支配
 独立後も続いた米国の関与
 「アジアのケネディ」の登場
 マルコスだらけの町
 殺人事件で無罪を勝ち取ったシニア
 北のマラカニアン
 利益誘導で培った忠誠
 イメルダとの出会い、一一日後の結婚
 秘密兵器から鋼鉄の蝶へ
 夫婦独裁
 汚職のモニュメント・バターン原発と孤島のサファリ
 当意即妙、変幻自在の問答

第2章 エドサ政変からふたつめのアキノ政権まで
 「やらせ襲撃」とクローニー・プレス
 独裁体制の完成と人権弾圧
 ニノイ・アキノ暗殺の衝撃
 繰り上げ大統領選からマルコス家の追放へ
 中間層、貧困層一体の幻想とその後の失望
 マルコス家の帰国とラモスの当選
 ピープルパワー2
 よみがえるコーリー人気とノイノイの当選
 高支持率下で蓄積したフラストレーション

第3章 ドゥテルテの登場と麻薬撲滅戦争
 強面のスタンダップ芸人
 乗車拒否をしないタクシー
 治安回復で辣腕
 自宅前の等身大パネル
 欧米中心の麻薬撲滅戦争批判
 ICCの捜査と脱退
 少年の犠牲と「反戦」運動の一時の盛り上がり
 治安の改善が支える「戦争」への支持
 麻薬問題は解決に向かったのか
 罪はあっても罰はなし
 警察、税関、刑務所が麻薬汚染の震源地
 無法がまかり通る収容施設
 矯正局長がジャーナリスト殺害を指示
 コインの表裏の美徳と悪徳

第4章 政敵排除と報道の抑圧
 元大統領アロヨの無罪放免
 前司法相の逮捕
 最高裁長官の解職
 脆弱な「司法の独立」
 人権委員会の予算を一〇〇ペソに
 機能しない政党
 軍と治安当局の掌握
 ドゥテルテゆえのノーベル平和賞
 歓迎ムードなき受賞
 外国の代理人か
 最大放送局の免許はく奪と免許の行き先
 指名手配教祖の宗教団体に放送免許
 ジャーナリズムの歴史と理解は地域随一だったが
 伝統メディア攻撃に溜飲を下げる人々

第5章 史上最高のドゥテルテ人気とその秘密
 中間選挙でドゥテルテ派が野党一掃
 任期後半でも下がらぬ支持率
 経済では成果上がらず
 「汚職追放」にも疑問符
 父娘そろって派手な政府予算の使いっぷり
 対中政策の転換
 人気の秘密は、アンチ・ポリコレ?
 トランプ以上の暴言
 エリートへの嫌悪に乗じるポピュリスト
 連発するセクハラ発言
 批判する女性には厳しく

第6章 ボンボン政権の誕生とソーシャルメディア選挙
 英雄墓地に埋葬されたシニアの遺体
 サラとのタッグで全国ネットワークが完成
 大統領一家のドタバタ劇
 ICCの捜査を避けたかったドゥテルテ
 マルコス陣営を支えたデジタル・クローニー
 「黄金のシニア時代」という言説
 偽情報の四類型
 敗者ロブレド反省の弁
 マラカニアン復帰へ向け周到だったデジタル戦略
 ケンブリッジ・アナリティカとモルモット
 ソーシャルメディア選挙元年
 世界一のSNS利用国
 ティックトックが主戦場
 フェイクニュースへの警戒とフィルター・バブル

第7章 ピープルパワー神話の終焉と新たな物語の誕生
 記事にしなかったボンボンのインタビュー
 国外脱出時は二八歳の知事
 「気ままで怠惰」と父の不満
 オイディプスのよう
 弾けるスーパー姉、アイミー
 落日のアイドル、クリス・アキノ
 マルコス家とアキノ家の物語
 変わらない貧困と格差
 アジアの発展に取り残されるフィリピン
 奇跡の革命物語の敗北
 忌避される「黄色」

第8章 歴史修正と政権交代の意味
 「マルコス独裁」を消す指導要領の変更
 巨額相続税の滞納
 消えた祝日・革命記念日
 ニノイ・アキノ暗殺も書き換えの対象に
 一家の名誉回復がミッション
 親中路線から親米への転換
 政権交代による変化
 蜜月の終わり
 ボンボンの変節に不満を募らすドゥテルテ陣営
 次の選挙へ向けての暗闘

第9章 東南アジアで広がる権威主義と民主主義の衰退
 民主主義から権威主義までのグラデーション
 後退するアジア太平洋地域の民主主義
 時計の針を巻き戻したミャンマーのクーデター
 タイの「半分の民主主義」再び
 首相の座に三八年、カンボジアのフン・セン
 市民的自由の規制を続ける豊かなシンガポール
 共産主義のドミノから権威主義のドミノへ
 中国の勃興が支える強権
 ASEANで中国を代弁するカンボジア
 米国の無関心と衰退、そしてご都合主義
 現実化する『一九八四年』の世界
 アジアの病、政治世襲
 フィリピンに次ぐ世襲大国日本
 アジアに民主主義は根付かなかったのか

 注
 あとがき
posted by Mark at 16:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 本 その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする